るのぽっぷ

るのぽっぷ

勢いに任せた雑記ブログ

【映画】メアリと魔女の花 ※ネタバレ感想

f:id:runopop:20170717012737p:plain本日公開より少し遅れて、スタジオ・ジブリ!・・・ではなく

スタジオポノックの新作にして栄えあるスタジオ設立第一号の長編アニメーション映画

メアリと魔女の花】を鑑賞してきました!

スタジオ・ジブリで主にアニメーターとして活躍されていた「マロ」こと米林宏昌監督の、「借り暮らしのアリエッティ」「思い出のマーニー」に続く第三作目の監督作品ですね。

いやね、最初は正直見る気はありませんでした。

キャッチコピーが「魔女、ふたたび」っていう時点で明らかに過去の名作「魔女の宅急便」と掛けてる感じがして二番煎じ感があったし、予告映像を見てもそそられる事もそんなに無かったし、まぁ・・・いいかなぁ・・・って感じでスルーするつもりまんまんでした。

ただ!先日TV放送された思い出のマーニーがねぇ・・・もう超良くて!!

初見だったんだけど予想を大きく上回る出来で自分正直ちょっとウルッときちゃいまして。久々に目頭が熱くなりましたね、ええ。

「いいじゃん!この監督!」みたいな。ボク的好きなジブリ作品でベスト5に入るくらいの、素晴らしい映画でした。

思い出のマーニー」については機会があればまた感想記事書きたいなと思います!

今日二回目見たくてレンタルしに行ったら全部借りられててちょっと先になりそうだけどw

で、で、「思い出のマーニー」の米林監督作品が気になっちゃって、そのタイミングで丁度「メアリと魔女の花」がやってたから、もうこりゃ見るっきゃないなと。

ちなみに「借りぐらしのアリエッティ」も数年ぶりに見返したいがためにツタヤでレンタルしてきた!ついでに「紅の豚」も一緒に借りて先に鑑賞したんだけど、やっぱり最高に面白かったわ。

 

※以下ネタバレちょっとあります。

 

 

 

基本情報

監督 米林宏昌

脚本 米林宏昌坂口理子

原作 メアリー・スチュアート

音楽 村松崇継

あらすじ(wikiより引用)

時は昔、赤毛の魔女は魔女の国から「夜間飛行」という花の種を盗み出すが、逃走中に力尽きて乗っていたと共に種を森に落としてしまう。

数十年後、11歳の少女メアリ・スミスは大叔母シャーロットが住む赤い館に引っ越して来たが、テレビやゲーム機が無く退屈な日々を過ごしていた。ある日、メアリは赤い館を訪れた12歳の少年ピーターと出会うが、彼の飼い猫ティブギブを追って森に辿り着いたメアリは、花開いた夜間飛行を見つけ、1輪を赤い館に持ち帰る。翌日、ティブを追って再び森に来たメアリは、赤毛の魔女が落とした箒を見つけるが、誤って夜間飛行の汁を箒に付けてしまう。すると箒は独りでに動き出し、魔女になったメアリとティブを乗せたまま空高く舞い上がると、積乱雲の中にある魔女の国に入るー

ジブリへの「あえての」オマージュ作品

トーリーはシンプルで分かりやすいんだけど、

一言で言うと全体的に薄味。

とても「普通」なんです。普通のアニメ映画って感じ。もっというと物足りない。

はい。「思い出のマーニー」鑑賞後なのでちょっとハードル上がってたのもあるけどそう思いました。

過去のジブリ作品、もとより宮崎駿を意識してる感じが見ててビンビンに伝わってきて、完全に米林監督の「育ての親」であるジブリへのオマージュ作品だなというのがまず思ったこと。そしてそのせいで米林監督の色が希薄になっちゃってるなーとも思いました。

まず映画全体に渡って、過去のジブリ作品の要素がふんだんに散りばめられてます。魔女のキーワード、メアリとピーターの関係や黒猫は「魔女の宅急便」だし、異世界に迷い込んで少女が成長するっていう物語のコンセプトは「千と千尋の神隠し」だし、エンドア大学のモチーフは「天空の城ラピュタ」だし、敵の魔法の液体っぽいのが襲い掛かってくるとことか「ポニョ」っぽいし、とにかく「あ、これあの作品っぽい!」ってのが多い。

スタジオ・ジブリから派生したスタジオポノックの初長編アニメーション映画という事もあり、今まで自分(米林監督)を育ててくれた宮崎駿氏やジブリへのリスペクトや感謝を作品を通して表現したかったのかなとも受け止めれるけど、米林監督っぽくないよなぁ!たしかに「ジブリっぽい」映像ではあるけど・・・子供向けとして考えるなら十分楽しめる映画って感じです。

大人が見たら、正直退屈な映画かも・・・。

思い出のマーニー」にあった、複雑な人間関係とか各キャラの信念、ストーリー性に複雑な要素が絡み合う感じは「メアリと魔女の花」には特に無いように感じました。淡々と進む物語。でも起承転結はしっかりしているので、丁寧に作ろう!っていう気概は感じたけど・・・、とにかくメアリ以外のキャラに魅力がなさすぎたかなー。完全にメアリを立てる、動かすコマって感じがしちゃいました。

ピーターに至っては完全にメアリを敵の本拠地に向かわせるための「餌」だもんね(^_^;)

最初は「魔女の宅急便」みたく仲があまりよろしくないキキとトンボって感じのメアリとピーターなんだけど、なんか物語の中盤に急に仲良くなってるのも違和感。エンドア大学で再会したとき、いくら自分のせいで連れ去られたっていっても急に抱きつくかなぁ?ちょっと話ズレるけどそういう何気ない行動の説得力みたいなものは宮崎駿ってうまい。「天空の城ラピュタ」のシータとパズーとかね!最初のパズーの家でシータが目を覚ました時、ベッドから起き上がりすぐに胸元の飛行石があるか確認した何気ない描写、鳩に集られるパズーを最初に見た時の、「コイツ良いやつそう」と感じとったシータのあの安堵した表情、この2つの表現だけで見ず知らずの人間であるパズーを信用できたっていう説得力があったんだけど、「メアリと魔女の花」にはそういった説得力みたいなのは薄かった。

エンドア大学も魔法を勉強しにきている学生がいっぱいいるよ!魔法ってすげーよ!っていう校長の説明があったんだけど、この人達が何のために魔法を勉強してるのか分かんなかったし学生の生活感が無さすぎだしなんか雰囲気暗いパッとしない施設って感じで印象も薄かったなー。ハリーポッターホグワーツ魔法学校みたく全くワクワクしなかったのが残念。でも建築デザインとかはファンタジーで好きだなー!

f:id:runopop:20170717111054p:plain

 なんか全体的に腑に落ちないっていうか、え!?そんな感じなの!?なんで!?みたいな箇所が所々ある作品だなと感じました。

そして一番残念だったのは、出て来る魔法がどれもこれもパッとしない。コレよ。

魔法らしい魔法って箒に乗って空飛べますっていうのと

「全ての魔法を打ち消す」みたいなドラクエでいう凍てつく波動的な魔法くらいで、なんかこう、ハリーポッターで出てくる攻撃魔法的な物とか一切なかったからちょっとガッカリ。

あの校長が出してたトビウオみたいなのも魔法なんだろうけど、魔法っぽくねー!

作中に「魔法の真髄」って呼ばれる、たぶんすべての魔法が記された本があるんだけどさ。

f:id:runopop:20170717104152p:plain

すげー!どんなヤッベー魔法が記されているんだろ!?ってワクワクしたけど、いざ本を開けてみたら

・お腹の調子をなおす ・鍵を開ける ・変身する・・・・・

 

う、う~~~~~ん・・・

 

なんか思ってたのより地味だ・・・。

ドラクエのやりすぎかな・・・?

あとね、最後の戦いにいこう!って時に先代の魔女から、魔力の源である夜間飛行の花の最後の1つをメアリが譲り受けるシーンがあるんだけど、

「おー!最後のラスボスでなんかすっげーマダンテ的な魔法でもやんのか!?」ってワクテカしてたんだけど、結局一度も使わず、あれほど夜間飛行のくだり引っ張っといてエンディングで捨てるっていうね。

「魔法はいらない、魔法には頼らない」っていうメアリの意思表明的な演出だったんだろうけど、個人的には派手にやってほしかったなー。

てか夜間飛行って校長とかめちゃくちゃ必死で取り返そうとしてきて、まぁ貴重な花なんだけど7年に一度咲くって言ってたから意外と短いスパンで咲くじゃんって思ったw

数百年とかそのレベルならわかるけどなー。なんなら頑張って探しにいけば

なんとか自力で見つけれそうだけどな・・・。

で、最後のボスはメアリだけじゃなくて、ピーターとメアリ二人の共同作業でトドメを持ってったんだけど・・・たしかに二人で協力して帰ろうって約束してたけどそこはメアリだけでよかったんじゃないかなぁ(;^_^A 

え!?トドメ君なの!?なんかすっげー魔法使うんじゃないの!?って感じで拍子抜けでしたw

ピーターにもっと感情移入出来てれば違ったかもだけど(゚ー゚;A

 最後のボスはウルトラマンで見たことあるやつ

最後のボスもボスで、全ての魔法が使えるっていう設定だったんだけどね、説明だけ聞くとピーターを魔力の媒体にしてるからものすごく強いイケメン魔道士が出てくるのかな!?って思ってたんだけど(実際魔力注入してる途中まではイケメン風な感じだった)、蓋を開けてみたらなんかウルトラマンに出てくるカネゴンみたいな形したスライム状のボスが出てきた。途中カエルになってたけど。

f:id:runopop:20170717022256j:plain

しかも全ての魔法が使えるって調子こいた事言っておいて、やってくる攻撃がストリートファイターダルシムとかワンピースのルフィがやるような、伸びる手でパンチっていう・・・ 

・・・魔法・・え・・・?

f:id:runopop:20170717101920j:plain

 

みたいな、なんとも微妙な感じも残念。

全体的にもっと派手な魔法見たかったなー(´・ω・`)

映像、背景の美しさはさすがだった

もちろん悪いところだけじゃなくて良いところもたくさんあります!

まず映像がとにかくめちゃくちゃキレイで見入っちゃいました。特に背景は相変わらずのクオリティでさすがだなと!森とか風景の描写は、まるで水彩画の様でとても美しかったです。やはり一流のアニメーターが作っただけのことはあり、目を惹かれるシーンがいくつもありました。

思い出のマーニー」でも思ったけど、特にお部屋のインテリアデザインがとにかく可愛いの!魔女の家とか校長の部屋とか、ごちゃごちゃしてるんだけどうるさくなくてシャレオツ。あんな部屋に住んでみてーよ(遠い目)

背景だけでなく、「思い出のマーニー」とは打って変わって、ジブリらしい(ジブリ制作じゃないけど)躍動感ある動きとか見ごたえがあったし、相変わらず食事シーンはうまそうだったし、主人公のメアリは可愛かったし(声優も違和感なかった!)、ジブリっぽくハッピーエンドで終わったしで気持ちの良い作品でした。

あとね、猫のティブとギブが超カワイイのと、特に魔法の箒がよかった!

魔法の箒自体は何も言葉を発しないし顔も無いんだけど、その仕草や動きから性格とか表情とか、何も言いたいのか分かるような気がして。。。愛らしいw

ところでティブって、校長とかから使い魔って呼ばれてたけど、一切そうゆう描写なかったからただの猫ってことでいいのかな?

f:id:runopop:20170717104320p:plain

老若男女楽しめる映画ではない

子供が夏休みとかで見る分には十分楽しめると思うけど、

この作品が往年のジブリ映画みたく

「老若男女楽しめる映画」かというと、そうではないなと。米林監督ってどちらかというと「メアリと魔女の花」みたいな昔ながらのジブリ風な冒険活劇チックなものより、「思い出のマーニー」や「借りぐらしのアリエッティ」で見せた複雑な心情とかストーリー性とか、緻密で美しい絵画みたいなアニメーションのが合ってるのかな~・・・なーんて思ったけどどうなんだろう。

でもそっちに振れちゃうと、今度は子供が楽しめないし・・。

いやホント難しい。でも俺はそっちが見たい。もう新しいスタジオなんだし、脱ジブリ、脱宮崎駿して米林監督の好きなようにやりまくった作品が見たい。

 「思い出のマーニー」では米林カラーが存分に出てたと思うんだけどなぁ。

しかし「老若男女楽しめる作品」って、こう考えるとモノすっごい難しいことだなって思いました。いや改めて宮崎駿ってすげーわ!

次回作に超期待

今回の作品は、過去のジブリ作品要素をあえて取り入れまくった為に米林監督が持つ良さ、色が発揮されてないように感じました。そもそも裏コンセプトで過去のジブリ作品をオマージュするっていうのがあったのかもしれないけど。そう考えるとメアリが発した言葉で「もう魔法なんかいらない!」とか「私、今夜だけ魔女なんだ」とかその辺の言葉がちょっと別の意味でも受け止めれますね。

あ、そうゆうことなのかもw

最後のエンドロールで、「感謝」として宮崎駿高畑勲鈴木敏夫のクレジットがあって、そこはちょっとジーンときた。記事の冒頭で書いたけどジブリ時代に自分を育ててくれた恩師たちへ、あえてジブリっぽい要素をふんだんに取り入れて映画全体で感謝の気持ちを伝えているのかなとも思った。

ジブリとの決別とも受け取れるので、次回作は思いっきり米林監督の世界を出してくれるんじゃないだろうかと期待しています!

そして宮崎駿さんも引退撤回したっぽいし、新作心待ちにしてます!

 

いじょー!